最近は実施していませんが、以前はブログの文章作成(コピーライティング)について、誰かに指導させてもらっていたことがあります(偉そうにも)。
すると、よくこんな質問を受けていました。
「伝わる文章はどうやったら書けますか?」
当たり前ですが、ブログにしろレポートにしろ、誰かに何かを伝えるために書くわけで、伝わらない文章を書いたところでなんの意味もありません。
文章というのは、当然ですが「伝える側」と「受け取る側」があって、「伝える側」が『ヨッシャー!完璧に伝えたぜ!!』と思っても、「受け取り側」がピンときていなければ、それは伝わっていないと同じことになります。
なので、コピーライティングのテクニックがどうのこうの、という以前に、伝えたいことを伝えなければ始まりません。
ということで、今回は文章をうまく伝えるために有効な一つのテクニックとして、「シズル感」について解説をしていきます。
どちらのラーメンが食べたくなりましたか?
まず、この2つの文章を読んでみてください。
例1)「熱々のラーメンをのスープを飲んだら、濃厚でとても美味しかった」
例2)「ラーメンのスープをメガネを曇らせながら「ズズズゥ」とすすると、口いっぱいに濃厚な魚介スープのが「ぶわぁ」と拡がった」
どちらが美味しそうに感じましたか?
言うまでもなく例2の方だと思います。
文章はそれだけでは相手に映像などを見せることができません。
ただ、文章で相手のイメージをうまく膨らませることができれば、動画以上に感情を動かすことが可能になります。
動画を超える「イメージ」というチカラ
例えば、「あなたのイメージする世界一の美女は?」という質問をされた場合を考えてみます。
例えば、頭の中で好みのタイプをボンヤリと想像した上で、「目は新垣結衣がよくて・・・、口は石原さとみで・・・、スタイルは菜々緒で〜」という風に、勝手に理想の美女を作り出すことができます(なんかスゴい生き物ができそうですが 笑)。
ただ、動画や画像で「これが世界一の美女です!」って見せられると、それでイメージは固まってしまいます。
文章の強みっていうのはそこだと思っていて、文章であればその人の中での理想像を最大限に膨らませることができるんですね。
なので、読者にイメージさせるのはとても重要だと思っています。
そして、そのイメージさせるのに重要なのが「シズル感」です。
イメージを加速させる「シズル感」とは?
あまり馴染みのない概念だと思うので、まず「シズル感」について説明します。
冒頭での文章で出てきた「メガネを曇らせながら」はスープが熱いことを表現していて、「ズズズゥ」「ぶわぁ」は擬音語でリアリティを演出しています。
これが「シズル感」です。
擬音語や擬態語を使う場合が多いですが、読者のイメージを膨らませることができれば、特になんでもいいです。
ただ、あまりにもやりすぎると「ウザい文章」になるので、そこは注意が必要です。
ちなみに「シズル」の語源は、エルマー・ホイラーの著書『TESTED SENTENCE THAT SELL』に描かれている「Don’t sell the steak — sell the sizzle!(ステーキを売るな。シズルを売れ!)」から来ているようです。
人は物を買うときに、「感情で買う」と言われています。
その感情をいかに揺さぶるかが一番重要で、一番難しいところなんです。
こちらが、「これ最高だよね!」「美味しそうでしょ!」と訴えたところで、相手は引いていく一方です。
それよりも、相手の想像力を借りてイメージしてもらうことで「欲しい!」という感情に移行させるんです。
まとめ:伝える文章にはイメージが重要
ということで、今回は伝える文章にするために、受け取り側にイメージさせることが大事だということをお伝えしました。
さらに、そのイメージを膨らませるために有効なのが「シズル感」の活用でしたね?
ただ、これはあまりに多用すると、いわゆるウザい文章になってしまうので注意が必要ですが、相手のイメージを掻き立てるには非常に有効ですので、是非試してみてください。
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