読書メモ『白洲次郎 占領を背負った男』

こんにちは、ゴリログ(@GoriLog)です。

最近、コロナ対策として「緊急事態ナンチャラ」とか「まん延防止ナンタラ」が出されて、日本中が混乱しています。

僕は大人しく、基本的に家にこもって料理をしたり、子供と遊んだり、読書をしています。

で、そんな巣篭もりの時に読んだ本で、面白かったのがあるので紹介します。

北康利氏が書いた

『白洲次郎 占領を背負った男』

です。

白洲次郎に関しては、数年前に流行って色々な本が出たそうですが、その先駆け的な本です。

徹底的な取材を通して、リアルな白洲次郎を描こうとされていて、物凄く濃い内容なのにスラスラ読めて、読後感が爽快…っていう素敵な本でした。

今回はこの本に関して、というか白洲次郎に関する3つの視点から、この本、というか白洲次郎の魅力を伝えれたら、と思います。

その3つの視点とは

  • 格好良さ
  • うるさ方
  • プリンシプル

です。

どれも今の日本人には足りていないので(自分も含めて)、今こそ白洲次郎から学ぶことは多いかと思います。

ということで早速。

日本一格好いい男

白洲次郎といってまずパッと出てくるイメージとしては「日本人離れした格好良さ」だと思います。

当時(戦後)の日本人にあって180センチ近くの身長だったらしいので、他の日本人と並ぶと頭1つ抜けています。

さらに顔も日本人離れしていて、この本にもいくつか写真が掲載されていますが、とにかくダンディでカッコいいんですよね。

当時から

「日本一格好いい男」

とされていたそうです。

スーツも本場イギリスのヘンリー・プールという老舗でオーダーしたり、「最初にジーンズを履いた日本人」とも言われていたそうです。

なんか、もう日本人っぽくはないスタイルと履きこなしですよね…笑

GHQも認める「うるさ方」

外見の格好良さに対して、内面はどうだったかというと、「率直」で「情熱的」だったようです。

どんな人に対しても思ったことは口にするし、筋の通らないことが大っ嫌いで、上司であろうがなんであろうが真っ向から怒鳴りつけていたそうです。

相当面倒くさい人だったようです…笑

いわゆる「うるさ方」と呼ばれる、僕の小さいころくらいまでは存在していた「昭和の頑固親父」を数十倍濃くしたような感じ、といえばわかりやすいでしょうか。

ただ、その「誰に対してもモノを言う」というのを吉田茂から買われて、GHQとの交渉の窓口として活躍します。

イギリスの留学経験もあるので英語が堪能、ということもあって、GHQに対しても全く引くことなく、なるべく日本が有利になるように交渉を続けていたそうです。

それによって、GHQからは色々な異名をつけられていた様ですが、その中でも有名なのは

「従順ならざる唯一の日本人」

と呼ばれていたそうです。

戦後の日本はアメリカから占領されている立場なので、従順になるのは当然の中にあって、白洲次郎は一歩も引くことなくGHQと渡り合ってきた証がこの異名で分かります。

いまだに日本人はアメリカ人を見るとちょっと萎縮してしまいガチなのに、戦後の時代でアメリカ人から面倒臭がられるくらいに交渉できる、っていうのはやっぱり凄いですよね。

プリンシプルを持て

そんな白洲次郎が、常日頃から周りに対して嘆いていたのが

「日本人はプリンシプルが足りない」

ということだったみたいです。

プリンシプル』っていうのは、色々な意味で取れるのですが、白洲次郎のいう『プリンシプル』は

『筋』とか『道理』とか『譲れない一線』

みたいな感覚だったようです。

周りがどう言おうが、自分の中の『プリンシプル』が同意しなければ徹底的に戦う。

これが「日本人には足りない」と嘆いていて、常に「プリンシプルを持て」と周りには言っていたようです。

欧米人はプリンシプルを当たり前に持っているため、それがない日本人は何を考えているか分からない、ということらしいです。

これから欧米人と対等に戦っていくためにプリンシプルが必要なんだ、と70年以上前に言っていたというが、なんか凄い先見性だなぁと感じます。

だって、今の政治家のプリンシプルの無さは凄まじいですよね。

外国や国民の顔色を伺って政策を打ち出すから、後手後手になってるじゃないですか。

特に今のコロナ対策とか・・・。

もし白洲次郎が生きていてこの惨状を見たら、「馬鹿野郎!!」と速攻で雷が落ちそう…笑

まとめ

ということで、ザッと「白洲次郎 占領を背負った男」について、というか白洲次郎について紹介してみました。

教科書では出てこないような憲法改正の裏側だったり、白洲次郎の生き様が垣間見れるので、今の時代だからこそ勉強になることが多いと思います。

何気に、吉田茂や近衛文麿や宮沢喜一などのビッグネームも普通に登場してくるので、そういった人たちと白洲次郎がどのような関係にあったかも物語として面白く描かれていて、読みやすくて勉強になると思います。

というか、麻生太郎って吉田茂の孫だったんですね・・・。

僕が無知すぎるだけだと思いますが、この本でそれを知って衝撃を受けました…笑

そんなこんなで、めちゃくちゃ破天荒で格好いい白洲次郎と、激動の戦後を学べる本なのでおすすめです。

興味のある方は是非。

ということで今回は以上です。

ちなみに、プリンシプルがある生き方をすると、周りからは「面倒くさいヤツ」っていうレッテルを貼られますので注意は必要です…笑

では。

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