家の庭にレンガで燻製器を自作しました。
今回はその燻製器を使って“自家製ベーコン”を作っていきたいと思います。
ちなみに、今回で完成!というわけではなく、色々なパラメータを振って、『究極のベーコン』を目指して試行錯誤していく予定です。
まずは、ザックリとしたベーコン作成の手順はこんな感じになります。
- 豚肉を塩漬けする
- 豚肉の塩抜きをする
- 豚肉を乾燥させる
- 豚肉を燻製にする
今回は初回なので、各工程をそれなりに詳しく解説していきます。
豚肉の塩漬け工程
今回は、4パターンのベーコンを作って食べ比べてみたいと思います。豚肉を2種類、塩を2種類のそれぞれの組み合わせで、合計4パターンですね。
余談ですが、僕はもともと理系の大学出身なので、こういう実験的なパラメータの振り方は得意だったりします。最適な解を見つけるために、どういったパラメータをどのくらい振り分けたらいいか、みたいな。
なので、今回は料理、というよりも『実験』なので、理屈っぽい説明になることをご了承ください。
で、まず豚肉ですが、肩ロースと豚バラをそれぞれ500gずつ用意しました。
普通のベーコンは豚バラでやるのが一般的ですが、この歳になると脂身が多いとキツいので、肩ロースでも試してみることに…(^^;
まずは、豚バラを2つに切り(2種類の塩で漬けるため)、塩が中まで染み込むようにフォークでブスブスと両面に穴を開けていきます。
次に塩なんですが、1つ目は普通の塩を使います。
塩の量は、肉1ブロックに対して4%の塩で試してみます。今回は1ブロックが大体250gなので(500gのブロックの半分)、塩は10gになります。
10gって結構多い…とためらわずに、肉の全面に刷り込んでいきます。この時、肉と塩をジップロックのような密閉袋に入れて、その中で刷り込むと簡単にできます。
2つ目の豚肉は、お馴染み『クレイジーソルト』で塩漬けにしていきます。量は先ほどと同じよう4%の10g で統一します。
同じようにジップロックに入れて塩を刷り込みます。
これで豚バラの塩漬けは完了したので、肩ロースも同じように普通の塩とクレイジーソルトで塩漬けしていきます。
これで、4パターンの塩漬け肉が出来ました。
塩を肉に浸透させるために冷蔵庫で寝かすのですが、今回は6日間漬け込んでみました。
豚肉の塩抜き工程
6日間漬け込んだ肉を塩抜きしていきます。
まずは表面の塩を洗い流して、水に漬け込むことで塩抜きをします。
塩抜きは、水をチョロチョロ出し続けてやるやり方もあるのですが、妻から何かしらのクレームが来る可能性があるため、今回は水を溜めたボールに豚肉を入れて4時間放置して塩抜きすることにしました。
普通の塩とクレイジーソルトの肉はボールをわけて、大体1時間ごとに水の入れ替えを行いました。
豚肉の乾燥工程
4時間たったらキッチンペーパーで水気を拭き取り、外で乾燥させます。
ザルに豚肉を乗せて、こういったネットで陰干しします。
冷蔵庫で乾燥させるやり方もあるのですが、今回は天気も良く、冬で乾燥していたので外で丸1日乾燥させました。
1日乾燥させた肉は、表面はカサカサした状態になっていました。
この乾燥工程は、燻製する前工程としては重要らしいので、しっかりやっておきましょう。
豚肉の燻製工程
ここまでで、塩漬け6日、塩抜き半日、乾燥1日と、合計1週間以上かけて準備してきましたが、ようやく最後の燻製工程です。
スモークチップスを使用して燻(いぶ)すのですが、スモークチップスにも色々と種類があって、それによって出来上がるベーコンの香りが変わってきます。
今回は最初の燻製なので、一般的な『さくら』のスモークチップスを使います。
このさくらのスモークチップスを、100均で買ったバットに入れます。
このバットは、燻製器に出し入れするため、写真のように針金で持ち手を作っておきます。
豚肉の準備とは別で、炭の準備もしておきます。
火起こし器に炭を入れて、バーナーで2、3分燃やし続けると、炭に火が付きます。
あとは、ウチワや火吹き棒などで風を送ると、良い感じに燃えてくるので、
ある程度炭に火が着いたら、燻製器に炭を入れて、燻製器内を暖めておきます。
30分くらいで燻製器内は温まるので、そしたら準備しておいたスモークチップスを投入します。
そして、いよいよ豚肉を投入していくのですが、こんな感じでバーベキュー用の網に、タコ糸を巻いた豚肉を吊るしてみました。
網と豚肉は、100均で買ったカラビナでつなげます(100均大活躍)。
そして、燻製器にこんな感じで吊るします。
その上からフタをしてしばらく待つと、モクモクと煙が出てきます。
この時点で燻製独特の良い香りがしてきます。10分から15分くらい放置して、スモークチップを入れ替えて、また放置して…を繰り返します。
煙を眺めながらボーッとしているのも、なんかイイ。
・・・と思っていると、お調子者の次女タミ(5歳)が乱入。
子供の相手をしつつ、1時間ほど燻したところで豚肉を取り出してみると…
めっちゃいい感じ!!
うまそう!!
ただ、すぐに食べてもいいのですが、一晩ほど冷蔵庫で寝かせます。燻製の香りを肉全体になじませるため?かな。
ラップにくるんで、肉の種類と、塩の種類が分かるようにして冷蔵庫へ。
一晩経って取り出したものがこちら。
完全に見た目はベーコンです。完璧と言ってもいいでしょう。
4種類をそれぞれ切りわけて、食べ比べをしてみます。
フライパンで両面を軽く焼くと、燻製の良い香りが部屋に充満します。
たまらん。
・・・ということで、これはビールと合わせないと正確な比較はできないと判断し(?)ビールと共に試食してみます。
・・・めっちゃうまい。
燻製の香りと、肉の旨味が口に広がって、めっちゃビールに合う。
ただ、ちょっと塩気が強すぎた気がします。
あと、やっぱり肉の種類は肩ロースよりも豚バラの方が、僕の好みでした。豚バラの脂身は思ったよりクドくなく、むしろ肩ロースは脂身が少ない分、ベーコンというよりハムに近い感じになりました。
それはそれで美味しいのですが、一応目指しているのは『究極のベーコン』なので、今後はとりあえず豚バラを採用していく予定です。
あと、塩。
これは、普通の塩もクレイジーソルトもどちらも美味しかったのですが、個人的には普通の塩で作った方が好きでした。
普通の塩の方が、肉の旨味や、燻製の香りがより楽しめた気がします。素材の味が引き立つ、というか。
クレイジーソルトは、その味が強すぎて、燻製の香りを邪魔してしまっている気がしました。
ただ、なにかしらのハーブは入れてみたいので、今後は普通の塩にローリエやローズマリーなど、ベタなものから徐々に追加して味の変化を調べたいと思います。
なので、結論としては、、、
- 肉は豚バラ
- 塩は普通の塩
をベースに今後は色々と模索していきたいと思っています。あと、次回は塩加減を少し控えめにしてみようかと思ってます。
ちなみに家族からも大好評で、特にベーコンエッグは子供たちも大喜びで食べてくれました。
これだけで、素敵な朝ごはんになるので、自家製ベーコン作りお勧めです。
では。
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