人間には生まれ持った『個性』みたいなのがあって、同じ環境で育っても、考え方とか行動っていうのが違ってきます。
当たり前って言えば当たり前ですが、最近子供たちを見ていて、それを実感します。
うちの長女(7歳)と次女(5歳)はその典型例で、同じ両親から生まれたとは思えないくらい(同じ両親なのは間違いないんですが)、見た目も違うし性格も全く違います。
長女のウタは、良く言えば優しい性格。悪く言えば優柔不断。
次女のタミは、良く言えばマイペース。悪く言えばワガママ。
ただ、そんな2人ですが、普段はめちゃくちゃ仲が良くて、お人形を2つ与えておけば、それで何時間も2人で遊んでいたりします。
これは親としては、本当に色んな意味でありがたい。
ただ、当然ですがケンカもします。
ケンカと言っても壮絶な殴り合いとかではなく、口での言い合いに、ちょっと手が出るくらいの可愛いもの。
なので基本的には放っておくのですが、最近僕が口を挟んだ出来事がありました。
家族でスーパー銭湯に行った時のこと。
風呂上りに子供たちが「アイスが食べたい!」と言い出したんですね。あの自販機で売っていセブンティーンアイス。
でも、もうすでに晩ご飯も食べ終わっているし、なにより昼間にバンバンお菓子を食べまくっていたということから、妻からは「ダメだ」とのお達しが…。
ただ、あまりにも食べたそうにしているので、僕の独断で「2人で1個なら」という条件で買ってあげることに(独断と言いつつ、一応事前に妻にお伺いは立てていますが…)。
で、毎度のことながらここからが長い。
性格の違う2人は、当然のように味の好みも違います。
長女のウタは「イチゴのアイスがいい!」と言い、次女のタミは「チョコのアイスがいい!」と言う。
平行線の話し合い続いたのち、「じゃあジャンケンで!」となるのですが、負けた方が「もう一回!」と言い出して結局いつまで経っても決まらず…。
で、大体、泣いてキレるワガママ次女のタミに負けて、優しい長女のウタが妥協するというパターン、、、に今回もなりそうでした。
ウタが「・・・じゃあ、チョコでいい…」と。
ただ、僕はウタがチョコ苦手なのを知っていたし、毎回この『ウタが妥協する』というパターンはダメだ、と思ったんです。
『妥協グセ』が付く、と。
だから、これは完全に僕の独断(ここは本当に独断)で、ウタにイチゴのアイスを、タミにチョコのアイスを1個づつ買いました。
これで2人の希望は叶いました。
ただ、「半分づつお父さんがもらう」という条件で。
これなら量的には「1個を半分こ」という妻からのお達しもクリアしてます(妻は微妙な顔をしてましたが)。
当然ですが、2人は大喜び。
結局、「半分はお父さんに」という約束はほとんど守られ無かったですが、それでも2人仲良くアイスを食べたている姿をみて、なんか嬉しくなりました。
当然ですが、なんでもかんでもワガママを聞くのは良くないと思っています。
「言えば何でも叶えてもらえるものだ」と思われたら、何かしらが捻じ曲がった大人になりそうなので。
ただ、それよりも僕は
『自分のやりたいことを押し殺す大人』
にはなって欲しくはないと思っています。
今回の「どっちのアイスが〜」っていうは小さなことです。
ただ、こういう『ちょっとした妥協』の積み重ねで、ウタは「あれがやりたい!」と思っても「まあ、いいか。どうせやられてもらえないし…」という思考になっていくと思います。
世間一般では、「妹に優しく、親の言うことを聞く良い子」ですが、ただそれは、言い方を変えれば
「周りに流される、個性の無い子」
だとも言えます。
これは、今までの日本だったら普通に生きていける…というか、こういう人間を育てるのが日本の教育システムだったのですが、これからの時代に『個性』とか『自分の主張』がない人間には厳しい時代になってくると思っています。
だから、その日の寝る前にウタには、
「どうしてもやりたい事とか、どうしても欲しい物があったら、諦めずに言い続けるんだよ」
と伝えました。
「その気持ちが伝われば、お父さんもお母さんも絶対に応援するから」
と。
本人は「嬉しくて泣きそう」と言っていました。そのくらい、日々我慢させてるんだなぁ、と親としてはちょっと反省しました。
ただ「じゃあスイッチ買って!」というのには「ダメだ!」と即答しておきましたが 笑
小さいころに植え付けられる思考っていうのは結構根強くて、大人になっても抜けないと言われます。
だから、なるべく早いうちから「自分を抑え付ける」みたいな思考にはしないであげたいな、と思います。
ウタにはもうちょっと「自分を押し通す」っていうのも経験してほしいですね。
逆に、次女のタミはもうちょっと自分を抑えて欲しいですが…笑
そんなことを色々考え出来事だったので書いてみました。
何かの参考になれば。
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